上記のように、「ベビーシッター」という名前は聞いたことがあっても、実際にどのような仕事をするのか、どうしたらベビーシッターになれるのかを知らない人は多いのではないでしょうか。
この記事では、保育士不足や待機児童の問題が大きなニュースとなる中、新たな保育の担い手としてますます注目が集まるベビーシッターになる方法と仕事の始め方について解説していきます。
この記事を読めば、ベビーシッターになるにはどうすればいいかがわかり、ベビーシッターとして働くための一歩を踏み出せるようになります。
ベビーシッターのなり方について気になるあなたはぜひ、読んでみてください。
ベビーシッターになるにはどうすればいい?
さっそく、ベビーシッターになるにはどうすればいいかを解説していきます。
次のステップを踏んで、ベビーシッターのお仕事を始められます。
- ベビーシッターの会社に登録するか求人に応募する
- 求人応募後の流れを抑えておく
流れ①:ベビーシッターの会社に登録するか求人に応募する
ベビーシッターの求人へ応募する方法は、大きく分けて2つあります。
- ベビーシッターの派遣会社に直接エントリーする
- 求人サイトや求人誌から応募する
自分がベビーシッターとして登録したい会社が決まっている場合、その会社が求人募集をしていれば企業の登録サイトから直接エントリーすることが可能です。
「どんな会社があるのかわからない」「様々な企業の条件を比較したい」「数の会社に応募したい」という場合は、求人サイトや求人誌で採用情報を得るのがおすすめです。
ベビーシッターに登録する際の注意事項
ベビーシッターを派遣する会社は数多くありますが、自分の住んでいる地域が、登録したいと考えている企業のサービスの範囲内かどうかは確認しておく必要があります。
企業によっては、首都圏のみ、東京23区のみというように対応エリアが限られている場合があるので、登録する際は要注意です。
また、企業によって保有している求人の案件量や内容が異なるので、自分の条件に合っているか確認しましょう。
主要なベビーシッター派遣会社
インターネットでベビーシッターの求人を検索すると、多くのサイトが表示されます。
どのサイトに登録するか迷ったときは、企業のサービス内容や募集要項を見て、信用できる会社や働きやすい環境の会社を選ぶと良いです。
研修制度や万が一の場合の補償制度がある会社は安心して仕事が始められます。
主要なベビーシッターサービスの例を挙げておきます。
ベビーシッターサービス①:キッズライン
ウェブサイト:https://kidsline.me/
対象地域:全国47都道府県(2020年4月現在、3,000人以上が在籍)
ポイント:週一回から都合に合わせて働け、報酬を最短翌日に受け取ることができるなど、ベビーシッターにとって働きやすい環境が整っています。
ベビーシッターサービス②:ポピンズシッター
ウェブサイト:https://smartsitter.jp/
対象地域:東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、栃木、大阪、兵庫、名古屋、福岡(順次、全国展開予定)
ポイント:ベビーシッター業界大手であり、全国に300以上の保育施設を持つポピンズグループが運営しています。
ポピンズ監修の充実した研修を受けることができ、初めてシッターとして働く人も安心して働くことが可能です。
ベビーシッターサービス③:ネス・コーポレーション
ウェブサイト:https://www.ness-corpo.co.jp/
対象地域:東京、神奈川、埼玉、千葉
ポイント:ベビーシッター派遣のみならず、病児・病後児保育や産前産後サポートによる家事援助、育児補助サービスにも力を入れています。
専門研修やサポートが充実しているのも特徴です。
流れ②:求人応募後の流れを抑えておく
以下に、求人応募後の流れをまとめました。
- 会社から無料説明会の案内が通知される(会社によって選考会、登録会など名称は異なります)
- 参加日程を調整する
- 説明会に参加して、面談、登録を実施する
- ベビーシッターの研修を受講する(認定試験を受ける場合もあり)
- お仕事スタート
上記の求人応募後の流れを抑えておけば、ベビーシッターとして働く上で必要なことを一通り理解したことになります。
ベビーシッターとして働き始めるのに必要となる手続きは案外少ないのは、ベビーシッターを始めようと考えている人にとってはありがたいことですね。
次に、ベビーシッターとして働く上で有利になる人について説明します。
ベビーシッターとして働く上で有利になる人は?
ベビーシッターになるために、特別必要な資格や条件などはありません。
ただ、ベビーシッターにになる前に、「自分がベビーシッターに向いているか」を知っておくことは大切です。
そこで、ベビーシッターに向いている人の特徴を紹介します。
ベビーシッターの適性がある人
ベビーシッターは子どもの命を預かる責任の重い仕事なので、子どもの発達や子育てに関する最低限の知識は持っておかなければいけません。
また、子どもとの距離を縮めるため、子どもたちの間で流行っていることや人気のキャラクターについての時事ネタにアンテナを張っておくことも大切です。
ベビーシッターは保護者や子どもとの信頼関係の上に成り立つ仕事なので、身なりを整える、挨拶をする、笑顔で対応するなど、社会人として基本的なマナーを身に着けておく必要もあります。
以下の3つに当てはまるあなたは、ベビーシッターの適性があると言えます。
ベビーシッターの適正があると、仕事を始めてからうまく仕事をこなしていけるでしょう。
- 子供の成長を見守ることができる人
- 責任感の強い人
- 向上心のある人
- 資格を持っている人
子どもの成長を見守ることができる人
ベビーシッターは、何らかの理由で保育ができない保護者に代わって、子どもの面倒を見るのが主な仕事です。
「子どもが好き」なのはもちろんのこと、常に保護者と同じ目線で、子どもの成長を見守り、愛情を持って接することが大切となります。
責任感の強い人
子どもを他人へ預けることは、保護者の立場からすると大変不安なものです。
大切な子どもを預かるベビーシッターは、保護者との信頼関係が何より大切となります。
保護者から見て「安心して預けられる」、「信頼できる」と思ってもらうために、時間は厳守する、丁寧に仕事をするなど、責任感を持って仕事に臨むことが求められるのです。
向上心のある人
ベビーシッターは1人で子どもを預かるケースが多いので、あらゆるケースやトラブルに自分自身で対処しなければなりません。
預かる子どもは1人ひとり個性や発達状況が違うため、子どもに合わせた対応が必要です。
そのためには、日ごろから子育ての知識や家事スキル、トラブルへの対処法を自ら学ぼうという向上心が欠かせません。
資格を持っている人
保育士や幼稚園教諭とは異なり、ベビーシッターを始めるのに特別な資格は不要です。
ただ、子育て関連の資格を持っている人は、子育て関連の資格を持っていない人よりも有利であることは間違いありません。
なぜなら、資格を持っていることで、依頼主は安心してお仕事の依頼ができるようになるからです。
次に、ベビーシッターを始めるのに持っていると役立つ資格を紹介します。
ベビーシッターを始めるのに持っていると役立つ資格
ベビーシッターとして働く上で役立つ資格を6つ紹介します。
- 認定ベビーシッター
- 教員免許
- 保育士
- チャイルドマインダー
- 赤十字ベーシックライフサポーター(基礎講習)赤十字ファーストエイドプロバイダー(救急員養成講習)
- 普通自動車第一種免許
資格①:認定ベビーシッター
公益社団法人の全国保育サービス協会が、ベビーシッターの専門性を高めるために行っている資格認定制度です。
協会主催の研修会を修了かつ家庭訪問保育(べビーシッターや保育ママ制度など)の実務経験のある人が試験を受け、合格すると取得できます。
資格②:教員免許
大学や短大で教員免許を取る際に学ぶ発達心理学やカウンセリングの知識は、小さい子ども保育する際にも役立ちます。
取得した教科の免許を生かして、子どもへ勉強を教えることも可能です。
資格③:保育士
大学、短大、専門学校の保育士養成施設で定められた課程を修了し、実習をすることで取得できます。
一定の条件を満たせば、学校に通わず保育士試験を受けて資格取得をする方法もあります。
保育士試験は筆記試験と実技試験のみで、実習はありません。
国家資格なので保有していると保護者からの信頼度は抜群です。
児童心理学、子どもの発達、栄養学など幅広い知識を生かせます。
資格④:チャイルドマインダー
チャイルドマインダーはイギリスで100年以上前に誕生した資格です。
少人数保育(1~4名)に特化した資格であり、一人ひとりに合ったきめ細かい保育ができるようにカリキュラムが組まれています。
通学講座だけでなく通信でも取得が可能なため、忙しい主婦や学生でも比較的取りやすい資格です。
資格⑤:赤十字ベーシックライフサポーター(基礎講習)赤十字ファーストエイドプロバイダー(救急員養成講習)
日本赤十字社が行っている講習で、基礎講習では手当の基本や人工呼吸、心臓マッサージの方法などを学びます。
救急員養成講習では、日常生活における事故防止、止血方法など知識と技術の両方を学びます。
救急法を知っておくと、子どもの病気やけがの際に、慌てず落ち着いて行動することが可能です。
資格⑥:普通自動車第一種免許
依頼主が必ずしも、電車やバスが利用できる地域に住んでいるとは限りません。
公共交通機関が充実していない地域への派遣、学校や習い事への送迎依頼があった際に、自動車が運転できると仕事を受注できる幅が広がります。
次に、ベビーシッターの仕事内容を紹介します。
ベビーシッターの仕事とは
ベビーシッターの仕事では、どんな業務内容をこなすことになるのでしょうか。
- ベビーシッターの仕事内容と流れについて説明します。
- 仕事をする上で良い点と大変な点を紹介します。
ベビーシッターの仕事内容
ベビーシッターは保護者の代わりに利用者の自宅で子どもの面倒を見たり、企業やイベントなどの託児スペースで子どもを預かったりするのが主な仕事です。
主に、0~12歳の子どもとその家族が対象になります。
ベビーシッターを利用する理由には、次のようなものがあります。
- 仕事、病気、用事のため、保護者に代わって保育してほしい
- 登園や降園、習い事などへの送迎をお願いしたい
- 母親が産前産後のため、家事の手伝いをしてほしい
ベビーシッターは、上記のようなニーズに柔軟に対応する必要があります。
子どもの遊び相手や食事の世話だけでなく、時には買い物や料理などの簡単な家事をお願いされることも。
最近では、英語やスポーツなどの特技を持つベビーシッターが、家庭教師的な立場で勉強や運動を教えるケースもあります。
保護者の帰宅後に、預かっていた間の子どもの様子を報告することも大事な仕事の一つです。
ベビーシッターの仕事の流れ
午前や午後のみ働く人もいれば、午前と午後で別のクライアントを2件担当するケースなど、人によって仕事のスケジュールは異なります。
しかし、どんなスケジュールであっても、基本的な仕事の流れは同じになります。
ベビーシッターの一般的な仕事の流れは、次のとおりです。
- 預かり時間より少し早めに依頼主の自宅に到着する
- 預かる際の注意事項や連絡先、依頼内容について確認する
- 勤務スタート。子供のお世話や家事、送迎など依頼に沿って仕事をする
- 保護者の帰宅後、子どもの引き渡しと報告をする
- 帰宅
※登録する会社やサービスによって、到着時間や報告方法などの細かい規定は異なります
ベビーシッターの良いところ
ベビーシッターの良いところを3つ紹介します。
- カスタマイズ保育ができる
- スキマ時間で働ける
- 特技や経験を活かせる
良いところ①:カスタマイズ保育ができる
ベビーシッターは1人〜2人の少人数保育が基本です。
保育園や幼稚園では人数が多いため、一人に付きっきりで保育をするのは難しいですが、ベビーシッターは子ども一人ひとりの発達や個性に合わせたカスタマイズ保育が可能です。
年齢や要望をヒアリングした上で、ベビーシッター側からクライアントを選ぶことも可能なので、自分の強みを生かせるフィールドが整っています。
良いところ②:スキマ時間で働ける
保育園や幼稚園での勤務は拘束時間が長いため、子育てや介護などで忙しい主婦、空いた時間に少しだけ働きたい人には応募するハードルが高いです。
一方でベビーシッターは、週1日、30分から働けます。
「平日のみ働きたい、短期で働きたい」といった希望を叶えやすく、自分らしい働き方が実現できます。
良いところ③:特技や経験を活かせる
保護者がベビーシッターを頼みたいと思う理由は多様化しているのが現状です。
子どもの保育に限らず、送迎、家事代行などの依頼も多数あります。
ベビーシッターであれば、掃除や料理、勉強などの特技や育児経験など、自分の強みを生かして働けるのが特徴です。
ベビーシッターの大変なところ
ベビーシッターの大変なところを3つ紹介します。
- 責任が重い
- 自分一人で全てに対応しなければならない
大変なところ①:責任が重い
ベビーシッターは大事な子どもの命を預かる仕事です。
子どものケガや事故が起きないよう細心の注意を払う必要があります。
加えて、家庭で預かる場合には、家具やおもちゃなどの破損にも気を付けなければなりません。
後からトラブルになることを避けるために、子どもの持病やアレルギーについて保護者と情報を共有する、家の中の危険な箇所は事前に把握しておくなどの対応が求められます。
大変なところ②:自分一人で全てに対応しなければならない
基本的にベビーシッターは、一人で依頼主の家に出向きます。
先輩や同僚がいない環境の中で、依頼されたことを全て一人でこなします。
困ったことがあったとき、悩んだときすぐに聞ける人が周りにいないのは辛いものです。
自分の知識や経験に基づき、臨機応変に対応する力が必要となります。
最後に、ベビーシッターの需要と働き方について説明します。
ベビーシッターの需要と働き方
ベビーシッターの需要、働き方についてまとめました。
ベビーシッターの需要
主に都市部を中心とした待機児童問題や女性の社会進出、ひとり親世帯の増加などでベビーシッターの需要は増えてきています。
「残業になった」「熱が出た」など突然のハプニングに対応できるのがベビーシッターの強みであり、特に仕事をしている親からの依頼は今後も増えていくでしょう。
また、英語や音楽といった特別なスキルを持ったベビーシッター兼家庭教師のような形での派遣依頼、産前産後の家事手伝いのような新しいニーズも増加傾向にあります。
クライアントのニーズが多様化する中で、柔軟に、気軽に頼めるベビーシッターへの期待はますます高まっているのです。
ベビーシッターの働き方
ベビーシッターの正社員としての募集は極めて少ないです。
ベビーシッターを派遣している企業にパートやアルバイトとして登録し、仕事を紹介してもらうケースが大半となります。
最近では、企業に雇用されず、仕事の内容ごとに契約を結ぶ業務委託のスタイルも浸透しつつあります。
ベビーシッターの仕事は固定報酬制よりも、働いた分だけ報酬が発生する時給制が多く、早朝や深夜の託児、専門資格保持者などは時給が上がったり、手当が加算されたりすることもあるのが特徴です。
時給制は自分が頑張った分だけ収入になるので、成果が反映されやすいと言えます。
スキマ時間で働くことも可能なので、自分のライフスタイルに応じて仕事の量を決められるのがメリットです。
まとめ:ベビーシッターになるのに特別な条件はありません
この記事では、ベビーシッターになるにはどうすれば良いかについて、徹底解説しました。
最後に、今回のポイントをまとめておきます。
- ベビーシッターは保護者に代わって子どもを見守る仕事である
- ベビーシッターの仕事を始めるのに資格は不要。ただ、子育てについての幅広い知識が必要になる
- ベビーシッター専門の求人サイトに登録することで効率的に仕事を探せる
ベビーシッターの仕事は、育児の手助けを求めている人たちの役に立てるやりがいのある仕事です。
子どもの命を預かる仕事のため簡単な仕事ではありませんが、保育士や幼稚園教諭などの特別な資格がなくてもすぐに始められます。
自分の好きな時間帯に、好きな場所で、家事や子育ての経験や特技を生かして働けるのです。
「子どもの成長を見守りたい」「働くママやパパを応援したい」「育児の経験を活かしたい」といった思いを持っているあなたは、ベビーシッターにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
何から始めるか迷ったら、まずはベビーシッターの勉強も兼ねてキッズラインの無料説明会に参加してみるといいでしょう。
実際に説明を受けることで、「ベビーシッターとして働くってどんなことなんだろう?」というのが見えてきます^^
キッズラインでは子育て未経験・資格なしでもベビーシッターとして働けるので、あなたが子供好きなら説明を聞いてみると良いですよ〜!